厨房・キッチンから食品工場、各種工場・研究所まで、業務用のステンレス作業台は、置き場所と作業に合ったサイズ・高さ・耐荷重・材質を選ぶことで、作業のしやすさと長持ちの度合いが大きく変わります。
このページでは、作業台の種類から、サイズ・高さ・耐荷重の決め方、SUS304とSUS430の違い、厨房と工場の置き場所ごとの選び方、オーダー(別注)、お手入れまでを順に解説します。
ステンレス作業台の種類
ステンレス作業台は、天板の下が「どうなっているか」で使い勝手が変わります。
主な種類は次の6つです。
棚なし(枠のみ)
脚を枠でつないだだけのタイプ。天板の下が空くので、物を入れておけます。三方枠は前面に枠がなく、出し入れがしやすいうえ、椅子を入れて座り作業もできます。
下段棚付き
天板の下に棚が1段。ベタ棚(平板)、スノコ棚、パンチング棚(穴あき)があります。
2段棚付き
棚が2段あり、収納量を増やせます。鍋やボウルなど、かさばる物の置き場に。
引出付き
天板の直下に引出し。小物や調理器具を、作業しながら出し入れできます。
キャビネット
下部が扉付きの収納。ほこりや油はねを避けたい物の保管に向きます。両側から開けられる両面戸もあります。
キャスター付き
脚がキャスター。仮置きや配膳で動かしたり、床掃除のときに移動できます。
このほか、使わないときに脚を折りたたんで片付けられる折りたたみ式もあります。
天板の奥に立ち上がりを付けるバックガードは、オーダーで追加できます。
サイズ・高さ・耐荷重の決め方
間口・奥行は「置き場所」と「通路」から決める
作業台の大きさは、間口(幅)・奥行・高さの3つで表します。
当社でお取り扱いしているステンレス作業台の規格品は、間口450〜1,800mm、奥行450〜900mm、高さ800mm(80cm)です。
規格にない寸法は、オーダー(別注)で製作します。
置き場所の寸法を測ったら、作業台の前に必要な通路幅を差し引いて、奥行を決めます。
厨房の通路幅に法令で決まった数値はありませんが、厨房設計では次のような幅が目安とされています。
| 通路の使われ方 | 通路幅の目安 |
|---|---|
| 1人で作業し、人の行き来が少ない | 750〜900mm程度 |
| 2人がすれ違う | 1,000〜1,200mm以上 |
| 台車で食材などを運び込む | 1,000mm以上 |
| 作業している人の後ろを、別の人が通る | 1,350mm以上 |
| 配膳と搬入の動線が重なる | 1,500mm程度 |
工場で機械のそばに作業台を置く場合、機械と他の設備との間の通路は、労働安全衛生規則(第543条)で幅80cm(800mm)以上と定められています。
冷蔵庫など扉の付いた機器の前は、扉を開けた状態で通れるかも確認します。冷蔵庫の扉は、前に600〜700mmほど開きます。
厨房のレイアウトは、営業許可の申請先である保健所にも事前にご確認ください。
高さは「身長」と「作業内容」で選ぶ
業務用のステンレス作業台は、高さ800mm(80cm)が主流で、850mm(85cm)の製品もあります。
ただ、使う人の身長に対して低すぎると前かがみになり、高すぎると腕が疲れます。
身長から決める場合は、キッチンの高さ選びでよく使われる次の2つの計算式が目安になります。
| 使う人の身長 | 作業台の高さの目安(身長÷2+5cm) |
|---|---|
| 150cm | 800mm(80cm) |
| 160cm | 850mm(85cm) |
| 170cm | 900mm(90cm) |
| 180cm | 950mm(95cm) |
複数の人が使う作業台は、いちばん長く使う人に合わせるのが基本です。
当社では、高さ1,200mm(120cm)までオーダーで製作できます。高めの作業台が必要な場合もご相談ください。
工場の立ち作業では、身長だけでなく作業の内容によっても合う高さが変わります。人間工学の資料では、次のように整理されています。
| 作業の内容 | 作業面の高さの目安 |
|---|---|
| 手元をよく見る細かい作業(組立・検品など) | 肘の高さと同じ〜15cm上 |
| 一般的な立ち作業 | 肘の高さより10cm程度低い(±5cm) |
| 力を入れる作業(梱包・押さえ作業など) | 一般的な立ち作業より、さらに低め |
肘の高さが100cm(1,000mm)の方なら、細かい作業は1,000〜1,150mm、一般的な立ち作業は900mm前後が目安です。規格品の800mm(80cm)で合わない場合は、作業ごとに高さを変えてオーダーできます。
耐荷重は「載せる物の重さ」で選ぶ
工場で部品や工具、材料を載せる場合は、耐荷重の確認が欠かせません。当社規格品の耐荷重は次のとおりです(製品自体の重さを含みます)。
| タイプ | 耐荷重 |
|---|---|
| 棚なし(三方枠・四方枠・H枠) | 天板150kg |
| 棚付き(ベタ棚・スノコ棚・ベタ棚2段) | 天板250kg・棚200kg(合計400kgまで) |
重い物を載せるなら棚付きが向いています。キャスター付きやキャビネットなど、ほかの仕様の耐荷重はお問い合わせください。
材質:SUS304とSUS430の違い
ステンレス作業台の材質には、主にSUS304とSUS430が使われます。
見た目はほとんど同じですが、成分が違い、錆びにくさ・耐熱性と価格に差があります。
| SUS304 | SUS430 | |
|---|---|---|
| 成分 | クロム約18%・ニッケル約8%(18-8ステンレス) | クロム約18%、ニッケルを含まない(18クロムステンレス) |
| 錆びにくさ・耐熱性 | SUS430より優れる | SUS304より劣る |
| 磁石 | 基本的に付かない(加工により、わずかに付くことがある) | 付く |
| 価格 | 高い(ニッケルを含むため) | 安い |
水・塩分・熱がかかる場所ではSUS304、乾いた場所で費用を抑えたい場合はSUS430、という選び方が基本です。
当社の規格品は標準でSUS430を使用しており、より錆びにくさが求められる現場向けにSUS304仕様もご用意しています。
置き場所別の選び方(厨房・工場)
ここまでの内容を、厨房と工場の置き場所ごとにまとめます。
シンクの横
水がかかりやすい場所です。錆びにくいSUS304を選び、下段に物を置くなら水が抜けるスノコ棚やパンチング棚が向いています。壁際に置くなら、バックガードを付けると壁への水はねを防げます。
コンロの横
熱がかかり、油や塩分を含む調味料もはねやすい場所です。耐熱性に優れ、塩分による錆にも強いSUS304を選ぶと安心です。はねた汚れは、その日のうちに拭き取ります。壁際なら、バックガードで壁への油はねを防げます。
仕込み・盛り付け場
作業面の広さを優先し、間口は大きめに。天板の下に物を入れておきたい、座って作業したい場合は、前面に枠のない三方枠が向いています。
配膳・仮置き
動かして使うならキャスター付き。収納も兼ねるなら2段棚やキャビネットを選びます。
食品工場(加工・盛り付けライン)
水洗いが多い場所はSUS304、下段は水が抜けるスノコ棚やパンチング棚に。キャスター付きなら、動かして床まで清掃できます。
工場・研究所(組立・検品・部品置き)
重い部品や工具を載せるなら棚付き(天板250kg)。天板の下に物を入れたい、座って作業したい場合は三方枠。立ち作業の高さは、作業内容に合わせてオーダーできます。
当社のステンレス作業台(規格品の一例)
当社でお取り扱いしているステンレス作業台の一例です。オーダーは、これらの規格品をもとに、寸法や仕様を変えて製作します。
棚なし・前面に枠なし
ステンレス作業台 三方枠仕様
天板の下に物を入れたい、座って作業したい場合に。天板150kg。
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棚なし
ステンレス作業台 H枠仕様
脚をH形の枠でつないだタイプ。天板150kg。
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下段棚(平板)
ステンレス作業台 ベタ棚仕様
下段に小物も置ける平らな棚。天板250kg・棚200kg。
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下段棚(スノコ)
ステンレス作業台 スノコ棚仕様
水が抜けるスノコ棚。シンク横や食品工場に。天板250kg・棚200kg。
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扉付き収納
ステンレスキャビネット作業台 アジャスト仕様
扉付きの収納で、ほこりや油はねを避けて保管できる。
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扉付き収納+引出し
ステンレスキャビネット作業台 引出付 アジャスト仕様
天板の下に引出し、その下に扉付きの収納。
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扉付き収納・移動
ステンレスキャビネット作業台 キャスター付
キャスター付きで、床掃除やレイアウト変更のときに動かせる。
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収納+引出し・移動
ステンレスキャビネット作業台 引出付 キャスター付
引出しと収納を備え、キャスターで動かせる。
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ONLINE SHOP
オンラインショップでもご注文いただけます
当社のオンラインショップ「AからZ カンテックオンライン」では、ステンレス作業台を1台からご購入いただけます。オーダー(別注)のお見積りもご相談いただけます。
規格にないサイズはオーダーで
1台から、
現場に合わせて製作します
「置き場所にぴったり合う規格品がない」「高さを変えたい」「棚を増やしたい」「バックガードを付けたい」といったご要望に、オーダー(別注)でお応えします。
お見積りと図面の作成は無料です。
オーダーで変えられること
間口・奥行
置き場所の寸法に合わせて製作します。
高さ
1,200mm(120cm)まで対応します。
棚
棚の枚数と取り付け位置を変えられます。
キャスター
脚をキャスター付きに変更できます。
材質
より錆びにくいSUS304仕様にできます。
天板
天板をパンチング(穴あき)に加工できます。
バックガード
天板の奥に立ち上がりを追加できます。壁側への物の落下や、水・油のはねを防ぎます。
棚板・キャスター・支柱など、パーツだけのご注文も承ります。今お使いの作業台に合わせた製作もご相談ください。
工場・複数台のご注文
工場のラインや作業場のレイアウトに合わせて、寸法・高さをそろえた作業台を複数台まとめてご注文いただけます。
設置場所の図面や、台数・作業内容をお知らせいただければ、まとめてお見積りします。
ご依頼の流れ
ご相談
設置場所の間口・奥行・高さの寸法と、置きたい物や作業の内容をお知らせください。
仕様のご提案・図面作成
いただいた内容をもとに、仕様をご提案し、図面を作成します(無料)。
お見積り
仕様と寸法に合わせてお見積りします(無料)。
製作・お届け
ご注文後に製作し、お届けします。
費用と納期
費用は仕様と寸法によって変わるため、一律の金額はご案内していません。ご予算を伺えれば、規格品の中から近いサイズをご提案することもできます。
オーダー品は規格品より納期が長くなり、仕様によっては1か月程度かかる場合があります。お急ぎの場合は、ご希望の納期をお知らせください。間に合う仕様をご提案します。
長く使うためのお手入れ
ステンレスは、表面にできるごく薄い保護膜(酸化皮膜)によって錆びにくくなっている金属です。
この膜が傷んだり、汚れや鉄粉が付いたままになったりすると、錆やシミが出ることがあります。
毎日のお手入れ
避けたいこと
「もらい錆」に注意
ステンレスに付いた錆の多くは、ステンレスそのものではなく、鉄製品の錆や、空気中のごく細かい鉄粉が付いて錆びた「もらい錆」です。
錆が出てしまったら、台所用クレンザーや市販のステンレス用清掃剤で、磨き目に沿ってこすり落とし、水拭き・乾拭きで仕上げます。
よくあるご質問
高さ800mmの作業台は低くありませんか?
「身長÷2+5cm」で計算すると、800mm(80cm)は身長150cm前後の方に合う高さです。それより背の高い方が長時間使う場合は、高さを変えたオーダー品をご検討ください。当社では高さ1,200mm(120cm)まで製作できます。
SUS304とSUS430は、どちらを選べばよいですか?
水・塩分・熱がかかるシンクやコンロの近くではSUS304、乾いた場所で費用を抑えたい場合はSUS430が目安です。
磁石でSUS304とSUS430を見分けられますか?
SUS430は磁石が付き、SUS304は基本的に付きません。ただしSUS304も、加工の仕方によってわずかに磁石が付くことがあります。
作業台の前の通路は、どれくらい空ければよいですか?
1人で作業する通路は750〜900mm程度、2人がすれ違う通路は1,000〜1,200mm以上が目安です。法令で決まった数値ではないため、レイアウトは保健所にも事前にご確認ください。
工場で使う作業台の耐荷重はどのくらいですか?
当社規格品は、棚なし(三方枠・四方枠・H枠)が天板150kg、棚付き(ベタ棚・スノコ棚・ベタ棚2段)が天板250kg・棚200kg(合計400kgまで)です。いずれも製品自体の重さを含みます。
工場向けに、複数台まとめて注文できますか?
はい、承ります。ラインや作業場のレイアウトに合わせて、寸法・高さをそろえた作業台を複数台まとめて製作できます。台数と設置場所をお知らせいただければ、まとめてお見積りします。
規格のサイズでは置き場所に合いません。
間口・奥行・高さを指定した別注品でご相談いただけます。下のお問い合わせフォームからご連絡ください。
1台だけでもオーダーできますか?
はい、1台から製作します。間口・奥行・高さ、棚の枚数と位置、キャスター、材質、天板のパンチング加工、バックガードの追加などに対応します。
バックガードは付けられますか?
はい、オーダーで追加できます。天板の奥に立ち上がりを付けることで、壁側への物の落下や、水・油のはねを防ぎます。
オーダー品の納期はどのくらいですか?
規格品より長くなり、仕様によっては1か月程度かかる場合があります。お急ぎの場合は、ご希望の納期をお知らせください。間に合う仕様をご提案します。
見積りや図面の作成に費用はかかりますか?
お見積り・図面の作成は、どちらも無料です。
作業台のサイズ・オーダーのご相談
置き場所の寸法と使い方をお知らせいただければ、合うサイズや仕様をご提案します。お見積り・図面の作成は無料です。
お問い合わせ項目は「別注品製作のご相談」または「見積依頼」をお選びください。
お電話:03-5733-2468